ゴルフショップで働いてみてわかったこと

こんにちは、FOLG編集部のミキです。

私はこのFOLGを運営しながら、空いた時間にゴルフショップで働いています。

ゴルフショップで働こうと思った理由は様々ありますが、一番大きかったのはゴルフクラブの知識が増えることに魅力を感じた点です。

現場レベルで接客・販売することで、今までより確実にゴルフクラブに詳しくなりました。

個別クラブの知識はもちろんですが、それ以上にフィッティングのレベルが格段に上がったと感じています。

「お客さんのスイングや球筋でどういったクラブが合うのか?」

という、経験をたくさん積めたのが非常に大きかったですね。



この記事を読んでいるあなたはきっとゴルフショップで働くことに少しは興味があるはずです。

私自身は働いてみて非常に良かったなと感じていますが、実際にどう思うかは人それぞれ。

「クラブ販売や接客が合う・合わない」という相性の問題もありますし、グリップ交換などの作業が苦手な人もいます。

そこでこの記事では実際に私がゴルフショップで働き始めてから気づいたことや、ゴルフショップで働くメリット・デメリットについて解説していきます。

「ゴルフショップ勤務に興味あるけどどうしようかな~」と悩んでいる人には、非常に参考になる内容ですので、最後までしっかり読んでくださいね。

この記事を書いた人

Miki/FOLG運営者
ウェブサイトを運営しながら、ゴルフショップで修行中の身。本業は自営業。大阪府在中、ゴルフ歴10年~、アベレージスコア90前後、ベストスコア84

ゴルフショップで働いてわかったことまとめ

ゴルフショップ勤務は想像通りだった部分もありますし、意外な一面も結構ありました。

やっぱり、実際に働いてみないと、わからないことって多いですよね。

全般的な話

まずはゴルフショップの全般的な話をまとめていきます。

ゴルフショップにはゴルフをしてない人の方が多い

意外かもしれませんが、ゴルフショップで働いている人の半分以上はほとんどゴルフをやっていません。

ですから、ゴルフの話をしてもついていけない人が実は結構います。

理由としては

「体のケガがあって、あまりスイングできない」

「忙しくてラウンドする暇がない」

「ゴルフに興味ないけど、家に近いから働いている」

など、様々あります。



ゴルフ好きの人が定年後にアルバイトで面接に来るケースもありますが、そもそも面接で落ちたり、作業についていけないケースがほとんど。

ゴルフに対する情熱より、実務能力やコミュニケーション能力の方が大事なので仕方ない部分はありますね。

意外と、ゴルフやってない人の方が続きやすい業種なのかもしれません。

ゴルフ未経験者がショップで働き始めてから、ゴルフを始めるケースもありますが、それはごく少数の例。

正社員にはゴルフ好きの方が多いですが、年齢や出勤日数の関係で続けられていないケースが多いですね。

覚えなきゃいけない作業がいっぱいある

ゴルフショップでは覚えなきゃいけない作業がいっぱいあります。

おそらく、ゴルフ好きの方が辞めていくのはこの部分が最大の原因でしょう。

  1. レジ打ち
  2. 検品(入荷したクラブなど)
  3. 品出し(アパレル・ボール・クラブ・シューズなど)
  4. 価格変更・値札付け
  5. 出荷(他店との在庫調整)
  6. メーカー発注(カスタムクラブなど)
  7. ズボンの裾上げ
  8. 広告準備・演出(連休前とかやばい)
  9. クラブのフィッティング
  10. 中古クラブの下取り
  11. クラブ清掃

ざっと挙げただけでもこれだけあります。

細かい作業を入れるとキリがありません。

しかも、メインの仕事は接客・販売です。

売上が取れないと店が潰れてしまいます。

そのため、空いた時間で⑪までの作業をこなさなければなりません。

パート・アルバイトの給料は微妙

覚える作業や仕事の難易度のわりには、パート・アルバイトの時給・手当はあまりよくありません。

勤続の昇給がかなりしょぼいですし、年末年始の手当ても終わっています。

特にクラブの勉強がかなり必要なフィッターの給料が差別化されていないのはやばいです。
(レジ担当などと時給が同じ)

なんでこれで成り立っているのか不思議なほどです。



そもそもゴルフショップは給料面で働く価値があまりありません。

そのため、稼ぎたい優秀なゴルフ好きの人が集まりにくいという現実があります。

また、パートやアルバイトの人も高齢化が進んでおり、純粋な人手不足に陥っています。

特に連休などは常に人不足となり、私もよく出勤をお願いされます。

この流れのままで行くとゴルフ販売業界が崩壊しそうなレベルです。

企業側も人材の確保に危機感を持たないとやばいと思いますね。

グリップ交換作業

ゴルフショップではグリップ交換の仕事もけっこう多いです。

最初は慎重になって難しく感じますが、本数をこなしていければわりと簡単にグリップ交換ができるようになります。

とはいえ、グリップをまっすぐ挿す必要があるため、目が悪い人には向かない作業です。
(バックラインの有無も関係しますが)

ちなみに面倒なのは古いグリップを外した後のテープ除去です。

劣化したテープだと綺麗にはがすのにものすごく時間と手間がかかります。

そのため、グリップ交換は熱で劣化したりする前に、こまめにやっていただけると助かりますね。

接客はおもしろい

ゴルフショップにくるお客さんは、経済的に余裕のある方ばかりです。

中には変人もいらっしゃいますが、基本的には良い人柄の方が多くて助かります。
(他の接客業ではクレームになるケースも大目に見てもらえたりします)

また、ゴルフが好きで来店されているので、接客や会話なども楽しくできます。

そのため、接客業の難易度としてはかなり低い方ですね。

今まで接客業などやったことない人でもなんとかなります。

クラブ販売について

ここではクラブの販売業務について解説していきます。

フィッターのレベルはピンキリ

ゴルフクラブを購入する際に、試打やフィッティングを行います。

その時に担当してくれるフィッターのレベルに実はけっこう差があります。

全員しっかりクラブの知識を持っていると思われがちですが、ほぼ素人と変わらないレベルの担当者がつくことも全然ありえます。

また、私のようにパートやアルバイトがフィッティングしているケースもあります。



フィッターを育成するプログラムはありますが、個別のクラブに関する知識は個々の自発性にゆだねられています。

そのため、ゴルフに興味が無かったり、やる気がないフィッターの場合はそもそも情報をとろうとしません。

つまり、ほっとくと”やる気あるフィッター”と”やる気ないフィッター”で大きな差が開いてしまうのです。

フィッターの給料が高ければ状況が変わってくると思いますが、おそらく待遇が改善されることはないでしょう。

もし、あなたがゴルフショップで試打やフィッティングをする際は「いいフィッターに出会うまでクラブを購入しない」ことをおすすめします。

また、逆にいいフィッターを見つけることができれば、別のクラブを購入するときも、できるだけ同じ担当者に見てもらうようにした方が良いです。

その方が無駄な買い物をしなくてすむためですね。

中古と新品では内容が変わる

私がフィッティングするときは、中古クラブの試打と新品クラブの試打で話す内容を変えるようにしています。

なぜなら、新品クラブと違って、中古クラブはスペックが限られているためです。

お客さんにベストなフィッティングをするのが仕事だと考えていますが、中古の場合、モノが無くてどうしようもない時が結構あります。

ベストなクラブよりもベターなクラブを提案する機会が多く、自分の中ではある程度妥協したフィッティングをやっています。



正直、「その中古クラブなら買わなくていいのではないか」と思うシチュエーションもそこそこあります。

しかし、フィッターには販売目標があるため、そういったことも言ってられません。

新品クラブならこういった悩みはほとんどないのですが、満足にフィッティングできないのが中古クラブの宿命です。

中古クラブ専門の店にフィッターがいないのも、こういった理由があるためですね。

フィッターでゴルフクラブの売上を競っている

各ゴルフショップのフィッターにはその月の販売目標が設定されています。

そして、従業員同士が売上実績を各々で確認できるようなシステムも導入しており、自分が何番目の売上なのかわかるようなっています。

ある一定以上の売り上げを毎月続けていると、報奨金がもらえる仕組みなどもありますが、基本的に売り上げが多くても給料は変わりません

先ほども説明しましたが、クラブフィッターもレジ番も同じ時給だったりしますからね。

ゴルフショップで給与面に期待するのはナンセンスです。

アマチュアの大半は、自分の飛距離を勘違い

ドライバーなどのフィッティングをしていてよく感じるのが、「飛距離のさばを読む」人が多いことです。

特にヘッドスピードが遅い人にその傾向が強く、20ヤードぐらい平気で割増してきます。

実際にシミュレーターで打ってみるとまったく飛ばないことが多く、提案したドライバーが悪いと勘違いされることもよくあります。
(「ドライバーが飛ばないのではなく、あなたが飛ばないんです」とは言いたい)

マイクラブを持参する人はそこで比較できるので大丈夫ですが、持ってきていない人はとてもやっかいです。

「シミュレーターの数値なんであくまで参考に」とか、

「結構低めに飛距離が出ることもあるんですよね」などとフォローを入れます。

ドライバーで平均250ヤード飛ぶ人ほぼいない

ネットの世界では平気で300ヤード越えしている投稿やコメントをよく見ます。

しかしながら、現場レベルで300ヤードを超える人なんてほぼ見ませんし、なんなら250ヤードすら超える人も結構少ないです。

だいたいのアマチュアゴルファーは220~240ヤードぐらいが多いです。

そこからフィッティングして+10ヤード伸びればいいかなっていうイメージ。

いったい300ヤード超える人はどこにいるんでしょうかね?



ちなみにバックスピンが多すぎたり、ドスライスしている人はクラブを変えるだけで+50~60ヤード伸びることも結構あります。

元が恐ろしく飛んでいないということもありますが、クラブ選びって大事だなと感じますね。

スイングデータやレッスン

ゴルフショップに来る人は基本的に球を捕まえられないスライサーが多いです。

ただし、スイングの特徴は年齢でタイプがはっきり分かれます。

アウトサイドインのいわゆるカット打ちの傾向が強いのはご年配の方。

逆にインサイドアウトでプッシュアウト気味なのが、若い世代によく見られます。

youtubeなどの動画レッスンの影響もあると思いますが、バリバリカット軌道でスライスを打つ若い人は見たことありませんね。



ちなみにスイング軌道などをデータで解説していると、たまにレッスンしてほしいと言われることもあります。

クラブを購入してくれるのならまだいいのですが、試打だけでそういったことを言われるのは非常に困ります。

そのため、基本的にスイング指導やレッスンなどはお断りしています。
(アドレスやグリップの握り方などちょっとしたアドバイスをすることはありますが、その時の気分次第ですね)

いろんなクラブの試打

ゴルフショップではいろんな試打クラブが用意されています。

店舗や企業によっては取り扱っていないメーカーもありますが、だいたい有名どころのクラブはほぼ試打できます。

また、フィッティング用にシミュレーターも完備。

私は休憩時間などに練習がてらいろんなクラブを試し打ちしています。

フィッティングにも役立ちますし、自分のショット力アップにもつながって一石二鳥です。
(ただし、いろんなクラブを打ちすぎて、自分のクラブが打ちにくくなることも逆にあります)



当たり前ですが、自分が打ってないクラブを勧めたくはありません。

中には新作クラブをろくに打たずに勧めているフィッターもいるので注意してください。

注意深くしゃべっていれば、そういった人はよくわかります。

ゴルフショップで働くメリット・デメリット

ここではゴルフショップで働くメリット・デメリットについてまとめました。

メリット

  • ゴルフ用品の割引がある
  • 休憩時間にシミュレーターで練習
  • ゴルフ仲間ができる
  • 自分にマッチするクラブが確実にわかる
  • 中古クラブの下取り相場がわかる

ゴルフ用品の割引

ゴルフショップで働くメリットで一番大きいのは、ゴルフ用品の割引ですね。

働くゴルフショップで割引の内容は変わりますが、一般のお客さんより割安でゴルフグッズがゲットできます。

また、型落ちクラブなどの値下げ情報もいち早くゲットできるので、無駄に高い買い物をするリスクが減ります。

もちろん型落ちクラブも割引されますので、だいぶお得に購入できます。

無料で練習

あくまで働く店舗やショップによりますが、いろんなクラブを試打する名目で休憩時間に練習できます。

私はドライバーのマン振りをひたすら繰り返しており、実はヘッドスピードが2~3m/sアップしました。

休憩中なので時間制限はありますが、シミュレーターで無料練習できるのは結構アツいですね。

毎月の練習代を1~2万円は節約していると思います。

ゴルフ仲間ができる

ゴルフショップのスタッフにはゴルフ好きの人がいるので、新しくゴルフ仲間が増えます。

ただ、勤務の兼ね合いなどもありますので、あまり頻繁にゴルフには行けないのが残念なところです。

逆に従業員が集まってコンペするみたいな機会がほとんどありません。

店長クラスになるとあるっぽいですが、パートやアルバイトの人には関係ないですね。

中古クラブの下取り相場がわかる

ゴルフショップでは下取りする際に、クラブごとにある程度の相場が設定されています。

私のようなパートでも、そのようなシステムに従ってお客さんのクラブを買い取りしているため、どんなクラブでもあらかた中古相場がわかるようになっています。

もちろん、実際の買取金額はクラブの状態やスタッフの裁量で差がでます。

それでもある程度の中古買取相場がわかるのは非常に大きいことです。



最近では高く売ろうとメルカリやヤフーフリマを使う機会が多くなっています。

そういったときに中古買取の金額と、フリマサイトの相場を比較できるのは非常にラッキーです。

フリマサイトで高値で取引されていれば自分もそちらで出品すればいいし、ショップの買取価格と差がなければそのまま下取りに出す方がラクですからね。

デメリットまとめ

  • 給料面は微妙
  • 社員になると転勤が多い
  • コミュニケーションが苦手な人はきつい
  • グリップ交換など、目が悪いと厳しい
  • シューズの鋲交換が終わってる

給料について

働く店舗や企業によって多少待遇は変わりますが、基本的にゴルフショップの給料は安めです。

正社員や店長クラスになると給料面で多少優遇されますが、転勤や店舗移動が多く、通勤時間が長めになりがち。

また、売り上げのノルマや指定強化品の販売があるため、ストレスが結構多いです。

正直、タイムパフォーマンスが悪い場合が多く、私自身は魅力に感じることが全くありません。



パートやアルバイトの時給は最低賃金より少し上ぐらいの水準。

作業量や覚えることの多さのわりに、スーパーの時給と変わりません。

アマゾンの倉庫などで働く方が確実に時給は良いです。

まあ、給料面に期待して働く職場ではありませんね。

コミュニケーション

接客業なのでお客さんとコミュニケーションが取れないとかなりきついです。

営業トークがバリバリ必要なわけではありませんが、ある程度ていねいな言葉遣いや失礼のない接客態度が求められます。

特に働き始めはわからないことが多いので、上司や先輩に確認しに行くシチュエーションも多いです。

お客さんを待たせることが多くなるので、間をもたせたりするテクニックなどが多少いりますね。

シューズの鋲交換

ソフトスパイクの鋲交換作業がかなりめんどくさいです。

工賃の割に手間がかかりますし、力作業なので普通に疲れます。

特にショップへ持ってこられるソフトスパイクは、年季が入っているものが多く、普通にやってたら鋲が取れないパターンもけっこうあります。

一人でやってるとメンタルやられそうになることもあるので、これから働くつもりの人は気を付けてくださいね。

ゴルフショップで働きたいなら

ゴルフショップで働きたいなら、求人情報をチェックしましょう。

「タウンワーク」や「DODA」などの大手サイトにもよく求人が載っています。

基本的に人手不足ですし、ゴルフ経験者だと優先して採用してもらえます。

面接はタダなので、受かるまでいろんなところをチェックしてみましょう。



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