
「レーザー距離計にはたくさん種類があるけど、どれを選べばいいのかわからない」
「高いレーザー距離計と安いレーザー距離計、何が違うのかさっぱりわからない」
ラウンドはショットの技術も大切ですが、ゴルフを組み立てるコースマネジメントも同じくらい大事です。
風の状況やライの確認、ピンやグリーンエッジまでの距離など、ラウンド中は考えなければならないことがたくさんあります。
とても忙しいコースマネジメントで大いに役に立つのが、レーザー距離計というゴルフアイテムです。
レーザー距離計の最大のメリットは自分が測りたい距離をすぐに測定できることです。
そして、複数あるゴルフ測定器の中でも”測定精度が一番高い”です。
とはいえ、世の中のレーザー距離計にはたくさんの種類が存在します。
また、人気のゴルフアイテムですので商品数も非常に多く、どれを選べばいいのか迷ってしまうところ。
そこでこの記事ではレーザー距離計の選び方のコツやタイプ別におすすめのレーザー距離計をご紹介しています。
最後まで目を通すことで、きっと自分に必要なレーザー距離計を見つけることができるはずですよ。
レンジファインダーの選び方 5つのポイント
まず、レーザー距離計の選び方のポイントを解説していきます。
レーザー距離計は操作がシンプルなんですが、その性能や”できること”によって大きく値段が変わります。
そのため、これから紹介する5つのポイントを意識し、自分にマッチするレーザー距離計が見つけましょう。
レーザー距離計を選ぶ5つのポイントは
- 高低差補正(スロープ機能)があるか
- ピンシーク機能と手振れ補正
- 最大レンジと測定精度
- 防水性能と雨の測定
- 大きさと重量
となります。
①高低差補正があるか
ゴルフコースは平たんではなく、上っていたり、下っていたりします。
最低限の機能しかないレーザー距離計では”直線距離”のみを測定するだけです。
値段が高く、優れたものは高低差を補正して打つべき距離を教えてくれます。
基本的に打ち上げの場合ではピンまでの直線距離より”遠く飛ばす”必要がありますし、打ち下ろしの場合はその逆です。
これは「ショットの弾道が放物線を描いており、ボールがどの地点で着地するか?」で飛距離が大きく変化することが関係しています。
直線距離と放物線距離は数ヤードの差であることが多いですが、この数ヤードの差が「1打・2打」の差になるのがゴルフというスポーツです。
正確な数字でコースマネジメントをしっかりやりたい場合は、高低差補正機能がついているレーザー距離計をチョイスしましょう。
しかしながら、先ほども触れましたが、高低差補正機能付きのレーザー距離計は値段が比較的高値になります。
直線距離の計測だけでもおおよその内訳ができますので、費用を抑えたい場合は「高低差補正がないレーザー距離計」を選びましょう。
(使い始めでレーザー距離計に慣れるために安いところから攻めるのもありです)
②ピンシーク機能と手振れ補正
メーカーによって言い方が変わりますが「ピンシーク」または「ピンシーカー」などと呼ばれる機能があります。
ややこしいですが、機能的には「手前にある目標物を優先的に測定するもの」になります。
レーザー距離計を使ってると多いのですが、ピンを測ろうと思ったのに奥の林を測定してしまうことがあります。
計測された数値をそのまま鵜呑みにすると、グリーンをはるかにオーバーしてしまいます。
ゴルフ場のヤード表示と整合性をチェックすれば間違うことはないですが、それでもいちいち測定ミスされると腹が立ちます。
奥の林による誤計測を無くすために開発されたのがピンシーク機能です。
最近のレーザー距離計にはこのピンシーク機能がついているタイプが多くなっています。
レーザー距離計での測定に少し自信がない場合は、ピンシーク機能の有無をチェックしましょう。
年配の方でピントが合わせにくい原因の一つに”手ブレ”があります。
レーザー距離計の中にはこの手ぶれ補正機能がついた測定器もあります。
非常に便利な機能ですし、測定がかなりラクになるので年配のゴルファーに人気がありますね。
とはいえ、手振れ補正はレーザー距離計に実装するのが難しい機能です。
実際のところ、この機能を備えているレーザー距離計をあまり見かけることはありません。
また、逆にこの手振れ補正自体が邪魔になる場合もあります。
手振れ補正付きのレーザー距離計は「手振れなどで細かく振動する動きをなかったことのように補正する」動きをします。
そのため、たびたびピントがロックします。
レーザー距離計も使い慣れてくるとブレが少なくなりますし、先ほどのピンシーク機能もあります。
人によってはこのピントロックが邪魔になったりするわけですね。
③最大レンジと測定精度
レーザー距離計を選ぶときに意外と重要になるのが、この最大レンジ(最大測定距離)です。
性能差がどうとかいうわけではなく、実は価格(コスト)に直結するからです。
最大レンジが遠いに越したことはありませんが、正直500yd以上あってもあまり意味がありません。
なぜなら、だいたいのゴルファーが測定する最大距離が300yd以下だからです。
(400ydを測定するのは超ハードヒッターでしょうか)
ちなみに最大レンジが”660yd”と”1300yd”では仕入れの値段が1.5倍ぐらい違います。
*私自身が昔販売したことがあるためです
数字の大きさに騙されて、高い商品を買わないように注意しましょう。
それよりレーザー距離計で大事なのは”測定誤差”という数字です。
レーザー距離計のキモである測定精度に直結する値です。
一般的には±1ヤード程度の誤差が多いですし、それぐらいが許容範囲になります。
±1ヤードを超える誤差のレーザー距離計は控えるようにしましょう。
④防水性能
レーザー距離計も電化製品ですので防水対策は重要です。
(水が機内に侵入して故障したりしますから)
とはいえ、レーザー距離計は雨が降っている状態だと正確に測定することが難しくなりますので、実際はそこまで高い防水性能が必要になるわけではありません。
*雨の測定に弱いのがレーザー距離計のデメリットですね。
最低限、IPの規格を取っている商品であれば大丈夫です。
(雨程度ならIPX4以上あればOK。数字が上がる方が防水性能が上がります。)
ちなみに防塵性能がついているレーザー距離計もありますが、値段が高額になる場合が多いですね。
➄大きさと重量
レーザー距離計は身に着けてラウンドすることがほとんどのため、本体の大きさや重量も大切です。
いくら高性能でも、大きすぎたり・重すぎたりするとスイングの邪魔になってしまいます。
大きさや重さに加え、持ち運びに便利なハードケースやソフトケースがついているかどうかという点も重要。
意外と見落としがちですが、そのケースが「ベルトに取り付けやすいかどうか」や「落下して無くしたりしないかどうか」などもしっかりチェックしましょう。
*商品レビューの低評価にこういうところが書いてあったりしますね。
おすすめのレーザー距離計13選
ここからはおすすめのレーザー距離計を紹介していきます。
それぞれ比較しやすいように
- ハイスペックタイプ
- オーソドックスタイプ
- 競技で使う直線距離のみ測るタイプ
と分類しております。
自分に必要なレーザー距離計のタイプをイメージしながら比較していただけるとわかりやすくなります。
ハイスペックタイプのおすすめレーザー距離計4選
高低差補正は当たり前で、手振れ補正機能やGPSナビ機能などを兼ね備えたハイスペックタイプのレーザー距離計たちになります。
値段は高めですが、その費用に見合うリターンをもたらしてくれます。
ゴルフアイテムに妥協したくない、ハイスペックな機能を味わいたい場合におすすめです。
COOLSHOT PROII STABILIZED
私も普段使っているレーザー距離計です。
レーザー距離計の定番といえば、このニコンのクールショットシリーズになります。
中でも”STABILIZED”は手振れ補正という意味で、遠くの小さいピンにも手振れのストレスなく測定することができます。
また、測定スピードが歴代最強なのでこれ以外の距離計を使うとかなり遅く感じてしまいます。
値段が高いのと、手振れ補正がある分カクツキがあるのですが、それが気にならない場合は絶対にこれを買った方がいいですね。
COOLSHOT PROII STABILIZED | |
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参考価格 | 36,000円~ |
測定誤差 | ±0.75ヤード |
大きさ | 10 x 4.2 x 7.5 cm |
重量 | 約180g(電池除く) |
付属 | LRF電池蓋(PBU)、クールショット用ソフトケース(CGH)、リチウム電池(CR2) |
特記 | 手振れ補正機能付き、ピンシークあり |
ブッシュネル ピンシーカープロX3ジョルト
アメリカや海外で有名なのがブッシュネルのレーザー距離計になります。
ブッシュネルはピンを優先的に測定するピンシーク機能の先駆けとなったメーカーですね。
そのピンシーク機能はもちろん、高低差補正に加えて、独自の距離補正機能を付けています。
ゴルフボールの飛距離は外気の影響をかなり受けます。
夏場と冬場では空気の密度が違いますので、ボールが受ける”空気抵抗”が変化します。
ピンシーカープロX3ジョルトにはそういった”気温と気圧の変化を読み取り”、微妙な距離のズレを検知してくれる「ホームエレベーション機能」を搭載しています。
そのため、より正確さを求めたレーザー距離計となっており、マネジメントに妥協したくない場合におすすめです。
ブッシュネル ピンシーカープロX3ジョルト | |
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参考価格 | 77,000円~ |
測定誤差 | +-1ヤード以内 |
大きさ | W43×H120×D83mm |
重量 | 340 g |
付属 | 専用ケース、CR2リチウム乾電池1個 |
特記 | 防水IPX7、ホームエレベーション機能、マグネットアタッチメント |
ガーミン Approach Z82
レーザー距離計ながらGPSナビの機能を兼ね備えたガーミンのApproach Z82。
値段は高いですが、レーザー距離計とGPSナビ両方欲しいなら、これを買うのが正解だと思いますね。
もともとガーミンはGPSナビに定評があるメーカーですし、Approach Z82は測定誤差が±0.27ydと業界最高レベルですので、レーザー距離計としても非常に優秀な商品に仕上がっています。
ガーミン GPS Approach Z82 | |
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参考価格 | ¥84,364 |
測定誤差 | ±0.27yd |
大きさ | 12 x 4.2 x 8 cm |
重量 | 232 g |
特記 | 内臓GPSでコースレイアウトを表示,防水性能 IPX7 |
Voice Caddie TL1
Voice Caddie TL1の特徴はコンパクトで軽量かつ、測定スピードが早いことにあります。
計測時間が遅くてイライラするのは私も経験したことがありますが、ラウンド中にそれが何回も続くのは正直しんどいですね。
そういったストレスを味わいたくない場合におすすめです。
ガーミン GPS Approach Z82 | |
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参考価格 | 48,000円~ |
測定誤差 | ±0.27yd |
大きさ | 12 x 4.2 x 8 cm |
重量 | 232 g |
特記 | 内臓GPSでコースレイアウトを表示,防水性能 IPX7 |
オーソドックスタイプのレーザー距離計おすすめ7選
高低差補正(スロープ)機能に加え、ラウンドに必要な機能はほとんど兼ね備えている場合が多いのが、オーソドックスタイプのレーザー距離計になります。
これから紹介するレーザー距離計どれか一つを持っているだけで、コースマネジメントが非常にラクになります。
とりあえず、こだわりがないのならこちらかチェックすることをおすすめします。
ファインキャディ J500
測定速度が0.1秒台とめちゃ早い測定スピードを兼ね備えたファインキャディのJ500。
また、コンパクトで軽量タイプですので、持ち運びもラクですね。
ファインキャディ J500 | |
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参考価格 | 15,900円(税込) |
測定誤差 | +-1ヤード以内 |
大きさ | 10.6 x 3.8 x 6.6 cm |
重量 | 171 g |
付属 | 専用ケース、USBタイプC |
特記 | IPX4、USB充電式 |
ムジーク ターフライダー
地クラブで有名なムジークのレーザー距離計です。
高低差補正やピンシーク機能など、基本的な性能を備えながら、価格が安いことが特徴です。
レーザー距離計を使ったことがないのなら、安いので試しに買ってみるのもアリですね。
ムジーク ターフライダー | |
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参考価格 | ¥19,000 |
測定誤差 | ⁺/-0.5M |
大きさ | 114 x 73 x 40mm |
重量 | 193g(電池含まず) |
付属 | 専用ケース |
特記 | 生活防水 |
ショットナビ Voice Laser Red Leo
業界唯一の音声操作を搭載したレーザー距離計です。
音声により3つのモードを切り替えることができます。
レーザー距離計のモードチェンジに少し苦手意識がある場合に便利な機能ですね。
ショットナビ Voice Laser Red Leo | |
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参考価格 | 19,800円~ |
測定誤差 | ⁺/-1M |
大きさ | 9.57 x 3.36 x 6.13 cm |
重量 | 136g |
付属 | 専用ケース、USBタイプC |
特記 | 音声操作機能、充電式、生活防水 |
ゴルフゾン Caddy Talk minimi
コンパクトなリモコン付きレーザー距離計です。
また、外気温や湿度を測定し、距離に補正してくれる機能もついています。
軽量でコンパクトなのも魅力的なレーザー距離計です。
ゴルフゾン Caddy Talk minimi | |
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参考価格 | 15,000円~ |
測定誤差 | ー |
大きさ | 92×58×31mm |
重量 | 135g |
付属 | 布ポーチ、リストバンド、USBケーブル、クリーナー(布) |
特記 | リモコン機能,充電式,IP55 |
ビクセン VRF800VZ
望遠鏡や顕微鏡で有名なビクセンのレーザー距離計です。
価格の安さや測定精度の高さがウリです。
高低差補正やピンシークなどの最低限の機能は備えています。
ビクセン VRF800VZ | |
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参考価格 | 11,000円~ |
測定誤差 | ±0.5m(0.55yard) |
大きさ | 103×73×40mm |
重量 | 165g(電池別) |
付属 | ハードケース、カラビナ、ハンドストラップ、モニター電池(CR2リチウム電池) |
ピンイーグル
プライベートブランドのレーザー距離計で最強なのがこのピンイーグルのレーザー距離計です。
手ブレをサポートするピンシーク機能に加え、高低差補正もしっかりついている安定のパフォーマンス。
アマゾンでもバカ売れ商品なので、人気のあるレーザー距離計です。
ピンイーグル | |
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参考価格 | ¥12,800~ |
測定誤差 | ー |
大きさ | 125×77×45mm |
重量 | 178g |
付属 | レンズクリーナー、ソフトケース、ストラップ、テスト用CR2リチウム電池 |
特記 | 生活防水 |
PEAKPULS
中国人セラーが販売しているプライベートブランドのレーザー距離計です。
高低差補正機能付きのレーザー距離計では最安値の商品になります。
PEAKPULSE | |
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参考価格 | 6,500円~ |
測定誤差 | +/- 0.9 Yd |
大きさ | 16.2 x 10.6 x 7 cm |
重量 | 170 g |
付属 | ケース、ストラップ |
競技でそのまま使えるおすすめのレーザー距離計2選
ハンディキャップが必要な競技ゴルフなどでは、「高低差補正機能付き」のレーザー距離計を使用することはルール上できません。
*高低差補正機能付きのレーザー距離計でも「直線距離計測モード」になっていれば、競技での使用は認められています
競技を中心にゴルフをプレーすることを考えるのであれば、直線距離測定タイプのレーザー距離計に慣れておく方が無難です。
そのため、普段のラウンドからも直線距離タイプをしっかり使っていくのも考え方の一つとなります。
また、直線距離タイプは高低差補正機能付きのレーザー距離計よりそこそこ値段が安いです。
いきなり高額なレーザー距離計に抵抗がある場合も、さわりで安めの直線距離タイプを購入するのもアリだと言えます。
ニコン COOLSHOT 20GII
クールショットシリーズの直線距離計測タイプです。
高低差補正機能がありませんので、競技ゴルフでそのまま使えます。
シリーズでは最安値なんで、できるだけ価格を抑えてニコンのレーザー距離計が欲しい場合にもおすすめです。
ニコン COOLSHOT 20GII | |
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参考価格 | ¥18,500 |
測定誤差 | ±1m/yd |
大きさ | 91mmX73mmX37mm |
重量 | 130g(電池を除く) |
付属 | ケース、ストラップ |
特記 | IPX4 |
アイリスオーヤマ PLM-600
今回紹介しているレーザー距離計の中で最安値の商品になります。
直線距離しか測定できませんが、ピンシーク機能を備えています。
値段が安いのでレーザー距離計デビューにはおすすめです。
アイリスオーヤマ PLM-600 | |
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参考価格 | 7,480円~ |
測定誤差 | ±1m/yd |
大きさ | 35 x 106 x 73 mm |
重量 | 150g(電池を除く) |
付属 | マイクロクロス、CR2リチウム電池、ソフトケース、ストラップ |
特記 | 生活防水 |
レンジファインダーの正しい使い方
これまでレーザー距離計のおすすめをご紹介してきました。
高額な商品だけにいろいろと悩むと思いますが、意外とレーザー距離計は中古品でも高く買い取ってくれます。
そのため、仮にレーザー距離計選びに失敗したとしてもそこまでお財布にダメージがありません。
ですので、気になるレーザー距離計があるのなら、積極的に試してみるのをおすすめします。
一度使ってみないと、他のレーザー距離計と比較することができませんからね。
ところで「レーザー距離計がうまく使えるかどうかわからないので、買おうかどうか迷っている」場合は、こちらの記事でレーザー距離計の使い方を解説しています。
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よければ一度チェックしてくださいね。