ドライバーの選び方

「そろそろ新しいドライバーが欲しい」
「ドライバー選びで失敗したくないな~」

こんにちは、FOLG編集部のみきです。

ゴルフショップでフィッティングしていると、

「人から譲ってもらったクラブを使っている」
「知り合いに勧められるままに中古クラブを買った」

という方が結構いらっしゃいます。

使っているドライバーがその人にマッチしていれば別に問題ないのですが、大体の場合はその使っているドライバーがあっていません。

「初心者だからドライバーなんてなんでもいい」

という人がいますが、私からしてみたらそれはナンセンス。

ゴルフは練習からクラブの影響を受けるスポーツですので、自分に合ってないクラブを使い続けると逆に下手になるリスクがあります。



正直、ドライバーなどのギア選びは知識が必要になるので難しいことです。

とはいえ、必要な知識を身に付けなければ、いつまでたってもゴルフギア初心者のまま。

練習はめっちゃ頑張るのに、クラブの知識を身に付けないのはほんとにもったいないです。

スイングの特徴とクラブの特性を知り、使うドライバーを変えるだけで劇的にゴルフが変わります。

「たかがクラブで、、、」と思うかもしれませんが、その人に合ったドライバーを提案したら、飛距離が50ヤード伸びた例もあります。

それぐらい道具選びは大事ですし、世の中のゴルファーは甘く見ています。



この記事では私がゴルフショップでドライバーをフィッティングしている時に注意しているポイントなどを解説しています。

ここで解説している内容をしっかり理解すれば、今後のドライバー選びで悩む必要が無くなります。

特にネットショッピングでドライバーを購入する予定の人は内容をしっかりチェックしてくださいね。

この記事を書いた人

Miki/FOLG運営者
ウェブサイトを運営しながら、ゴルフショップで修行中の身。本業は自営業。大阪府在中、ゴルフ歴10年~、アベレージスコア90前後、ベストスコア84

ドライバーフィッティングの基本

ドライバーのフィッティングがうまくいくと「まっすぐ打てるようになる」と勘違いされがちです。

しかしながら、そもそもフィッティングではまっすぐ飛ばすことを目的にしていません。

もちろん、結果的にまっすぐ飛ぶようになる人はいますが、はじめからそれを狙ってフィッティングすることはないのです。

それよりも大事なのはミスの方向を限定することです。

自分の球筋を知る

まず、自分がミスしやすい方向や持ち球を知ることが大事です。

  1. インサイドアウト軌道・・・ドローが持ち球
  2. アウトサイドイン軌道・・・フェードが持ち球

というのが、おおまかな分類です。

自分のスイング軌道や持ち球がわからない場合は、ミスショットが「右に行きやすいか、左に行きやすいか」をチェックしましょう。

これだけでもかなり選ぶべきドライバーを絞ることができます。

*ただし、可能であれば一度シミュレーターなどでスイングパス(スイング軌道)チェックしてください。



私がフィッティングする際は必ず球筋の傾向をお伺いしています。

また、球の高さが低いのか・高いのかも重要になってきます。

こちらも計測が必要な項目ですが、あくまで相対的な評価で構いません。

一緒に回った人に比べて、自分の球が低かった・高かったというイメージですね。

理想の弾道を知る

持ち球にあわせたドライバー

自分の持ち球が把握できれば、理想の弾道を知ることができます。

  • ドローヒッター・・・右に打ち出して、左に曲げる
  • フェードヒッター・・・左に打ち出して、右に曲げる

それぞれ打ち出す方向が逆になっているのがポイントです。



例えばドローヒッターの場合「左に打ち出して左に曲げてしまう」とチーピンになってOBになってしまいます。

コースマネジメントやスコアを作ることを考えた時に、チーピンは絶対に避けたいところ。

ボールを打ち出す方向はインパクト時のフェース面の向きで決まりますから、ドローヒッターの場合は捕まりにくい(フェースが返りにくい)ドライバーを選択するのがセオリーです。

逆にフェードヒッターは大スライスを避けたいので、左に打ち出しやすく捕まりやすいヘッドを選択。

このように自分の持ち球やスイングのクセで、選ぶべきドライバーが180度変わります。

そのため、まずは自分のドライバーショットを分析することから始めましょう。

左右どちらを消したいか考える

ミスの方向を限定する

先ほどドローヒッターは右方向へ、フェードヒッターは左方向へ打ち出すのが大事だと説明しました。

ドローやフェードがかかってターゲットラインに戻すためですね。

しかし、ゴルフはミスのスポーツですから狙い通りに行かない場合も結構あります。

ドローがかかりきらずに右方向にプッシュアウト

フェードがかからず、左へのひっかけ

などですね。



基本的にドローヒッターのプッシュアウトや、フェードヒッターのひっかけは許容してくださいとお伝えします。

なぜなら、プッシュアウトやひっかけよりも、チーピンやドスライスの方を確実に消したいからです。

ちなみに人によってはたとえドローヒッターであっても、右方向へのミスを減らしたい方もいらっしゃいます。

その場合は捕まるヘッドを勧めますが、チーピンのリスクが増大することに納得してもらいます。

あくまで自分の中でどれを優先するかという話ですね。

捕まるヘッドの見分け方

ドライバーヘッドはスペック的にフェースアングルや重心角、重心位置などで捕まりやすさが決まってきます。

しかしながら、これらの数値はそもそも一般に公開されていないので、自分で調べる意外に知る方法がありません。

たまに雑誌などで特集されることはありますが、雑誌が出るタイミングによっては最新クラブの数値が載っていない可能性もあります。

そういったときはドライバーヘッドのウエイト位置に注目しましょう。

シンプルなのですが、重いウエイトがヒール寄りにある場合はドローバイアスタイプのヘッドになります。

また、ヘッドの最後方にウエイトがある場合、重心深度を深くしたい意図を読みとれます。

意外と見た目で判断できることが多いので、捕まるヘッドを探すときの参考にしましょう。

ちなみに実物が手に取れるときは、ドライバーのすわりもチェック。

置いてみてフェースアングルがどっち向きなのかもしっかり見るようにしましょう。

飛距離の最大化

飛ぶドライバー

方向性はともかく、ドライバーの飛距離を最大化したい場合は選び方が変わってきます。

まず、重心距離が遠い(捕まりにくいヘッド)の方が、ヘッドスピードやボール初速が上がりやすいです。

そして、球の高さとも関係してきますが、基本的にロフトを立てて低スピンにした方が飛距離は稼げます。

また、シャフトを重たく、硬くすればするほど、ボール初速を上げたり、低スピンの球を打ちやすくなります。

ただし、重すぎたり、硬すぎると、スイングスピードが大きく低下したり、シャフトのしなりが無くなってヘッドスピードが落ちる場合があります。

ここは自分の体力との兼ね合いになりますので、「自分が振れる範囲で最も重たく、最も硬いシャフト」を選択するようにしましょう。

疲労感を減らす

疲労感を減らす

できるだけ重たいもので強く叩けた方がボールは遠くへ飛ばせますが、ゴルフは飛距離だけを追い求めるスポーツではありません。

18ホールの体力勝負ですし、疲労がたまってくると、ショットの集中力が低下してしまいます。

そのため、疲労の軽減を考えることがとても大切になってくるのです。

疲労を軽減するには、軽いシャフトに変更したり、クラブ総重量を減らすという選択肢があります。

もちろん、軽くするとボールを叩くエネルギーが低下しますし、最大飛距離は確実に落ちます。

しかしながら、疲労を軽減して集中力アップする方のメリットが大きいので、飛距離ばかり気にするのはやめましょう。

いちおう、フィッティングでも「重そう・軽そう」などは判断できますが、疲労感に関してはご本人にしかわかりえません。

ご自分の経験とあわせて最適な重量を見つけましょう。

ゴルファータイプ別ドライバーフィッティング

ここではゴルファーのタイプ別に、おすすめなドライバー選びを解説していきます。

軌道がほぼストレートな人

軌道がストレートな人のドライバー選び

スイング軌道がストレートな人は、フェース面の重心(芯)にさえインパクトすればまっすぐ飛びます。

怖いのは打点がズレた時の曲がり幅ですね。

打点のズレによる曲がりを制限するために、高慣性モーメントタイプのドライバーヘッドがおすすめです。

例えば、ピンのドライバーなどが一番合うと考えられます。

球が上がらない人

ドライバーの球が上がらない人

球が低い人は基本的にロフトが寝ているドライバーを選びましょう。

また、重心深度が深く、打ち出し角度が高くなるヘッドもおすすめ。

人によってはフェースローテーションが強すぎてヘッドが被っている場合もありますが、そういった方はごく稀です。
(この場合は捕まらないヘッドに変えると改善します)

先調子系のシャフトを選択したり、フレックスを軟らかくするという選択肢もありです。

ただ、私としては先にヘッドの方で球の高さを調整します。

先調子系や軟らかいシャフトはヘッドが暴れるリスクがあるので、あまり触りたくないのが本音ですね。

バックスピンが多い人

バックスピンが多い人

バックスピンを減らす場合は、ロフトが立ってるドライバーをチョイスします。

ただし、スピンを減らすと球の高さが出ないことがあるので注意が必要。

しっかりアッパーで打ててる方は気にする必要がありませんが、ダウンブロー気味に入る人は慎重にロフトを選びましょう。

また、ロフトを立てると球の捕まりが悪くなります。

フェードヒッターは注意が必要ですね。

初心者と中級者

スコアは関係ない

ゴルファーのレベルやスコアなどで、ドライバーの選び方は変わりません。

そのため、初心者とか中級者で分けて考えることに意味はないです。

基本的にこれまで解説してきた流れでフィッティングすれば問題ありませんが、

「そもそもボールに当たらない超初心者はどうすればいいのか?」

という問題があります。



超初心者には持ち球とかミスの傾向とかありませんので、そもそもフィッティングするのが難しいです。

とはいえ、その方の年齢やスポーツ歴、ゴルフに対する意欲などでおすすめのドライバーを提案しています。

無難なのは”高慣性モーメントヘッド+重め硬めのシャフト”です。

初めから軟らかいシャフトや捕まるヘッドで練習し始めると、飛ばなくなったり・逃がす打ち方しかできなくなるリスクがあります。

ゴルフの練習は思っている以上にクラブの影響を受けます。

実は超初心者であっても、先を見越してドライバーを選ぶのがとても大切なのです。

シニア向け

シニアのドライバー選び

「自分は高齢だから、軽い・軟らかいドライバーの方がいいのか?」とよく聞かれます。

正直、年齢はあまり関係ありません。

体力とか筋力の方が重要です。

ちなみに私の知り合いは70歳を超えていますが、60g台のSシャフトのドライバーを使っています。

疲労感や重量感を感じないのであれば、無理に軽いクラブに変える必要はありません。